芝 からだ・ぶんかラボ

孤立は痛い!-高齢者の孤独について


2019年2月16日

ねずみ男

前回、「職場の孤独」についての記事を書きました。

 

そして孤独は個人の問題だと切り捨ててばかりいるわけにはいかないことを指摘しました。

 

そういえばイギリスでは孤独問題担当大臣というポストが新設されたことが話題になりましたね。

 

孤独がイギリス経済に与える影響はなんと年間約5兆円。

 

大変な額です。

 

そこで今回は「高齢者の孤独」についてです。

 

友達が少ない日本の高齢者

 

親しい友達がいない高齢者

 

助け合える親しい友人がいない高齢者。

 

どうやら日本の高齢者は友達付き合いが少ない傾向にあるようです。

 

内閣府は日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの60歳以上の男女を対象にした意識調査を実施しました。

 

それによると、「家族以外の人で相談し合ったり、世話したりする親しい友人がいるか?」という質問に対して、「(同性も異性も)いずれもいない」と答えた人の割合は日本が25.9%と最も高い割合を示しました。

 

内閣府は「高齢者が地域社会から孤立しないように社会参加を促す取り組みが求められる」としています。

 

社会的な孤立は‘痛み’として高齢者に突き刺さる

 

人は社会から孤立するとどのような気持ちになるでしょうか?

 

自分の存在意義が揺らいでしまい、あたかも自分が世の中から排除されたと感じるのではないでしょうか。

 

このとき感じる‘痛み’と身体的な痛みを感じるときとでは、同じ脳の領域が活性化するそうです。

 

この領域は「島(とう)」と呼ばれ、触覚や痛覚などの知覚に加え、社会的な痛み、社会的情動、共感などにも関係しています。

 

つまり社会的な孤立は‘痛み’として高齢者に突き刺さるのです。

 

このような状態が続けば、健康面に悪影響をもたらすことは容易に想像がつくでしょう。

 

逆に社会とのつながりがある高齢者は健康であるという研究報告が数多くなされています。

 

社会的なつながりが強いと、ストレスにうまく対処できたり、良い運動や食事の習慣が維持できたり、免疫機能にも良い影響があるようです。

 

社会的なつながりを維持するために大切なこと、それは仲間がいること、そして自分の居場所があることです。

 

これらをどのように確保していくのか?

 

それを模索しているのが今の日本の現状なのかもしれません。

 

ひょっとして日本でも孤独問題担当大臣が誕生する日がくるのでしょうか。

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