芝 からだ・ぶんかラボ

社会的きずなは大切です-認知症予防とヒヒの健康学


2019年6月9日

認知症予防におすすめ図書館利用術

 

6月1日、所沢図書館吾妻分館にて認知症予防についての講演を行いました。

 

認知症予防で大切なのは仲間との交流を絶やさないこと。

 

他人との交流が少ない人はそうでない人に比べ、認知症や要介護状態になるリスクが上がるという研究もあります。

 

今回の講演では人との交流の重要性について力説しました。

 

社会的きずなと健康

 

講演の帰路に読んだ日経サイエンス7月号におもしろい記事が載っていました。

 

「ヒヒの群れに探る社会的なきずなの健康学」

 

幼少期に逆境体験をしたヒヒは早死にする傾向にあるそう。

 

逆境体験とは干ばつや近い年齢の兄弟姉妹の存在、母親の死など厳しい状況を過ごしたこと。

 

幼少期に逆境体験を3つ以上経験したメスは、最も楽な幼少期を過ごしたメスよりも平均10年早死にするそうです。

 

しかし一方において、群れの中で他のヒヒと強いつながりを構築したヒヒが、そうした幼少期の経験を克服できる可能性を示す証拠が見つかったのです。

 

つまり安定した社会的きずなが生物学的な健康に役立っている可能性があるということなのでしょう。

 

この記事の内容、どこか認知症予防に社会的交流が大切なことに通底した話だと思いませんか。

 

もし社会的きずなの強弱で認知症を含む生物学的健康が左右されるのであれば、私たちはもっとコミュニティの構築に心を砕くべきなのでしょう。

 

今回の講演では身体を動かしたり声を出したりするワークを多く取り入れ、参加者同士が打ち解けられる雰囲気をつくりました。

 

そこから交流の芽が生まれればすてきなことだと思います。

 

社会的きずなと生物学的健康の関係、注目していきましょう。

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